非破壊検査

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対象物を壊すことなく、欠陥や劣化の状況を調べます。

非破壊調査は、構造物にほとんど損傷を与えることなく、構造物の劣化状況の客観的な評価や劣化原因の推定を行う手段として用いられます。

測定原理は、超音波や電磁波をはじめ、電気化学的方法など多種にわたります。

主な非破壊検査業務

1.超音波探傷検査

画像 超音波とは周波数の高い音(20KHz以上)であり、この超音波の性質を利用して材料や溶接部に存在するきずを検出する方法を超音波探傷試験といいます。当社では、超音波探傷器を用いた検査を行います。

 主にアンカーボルト長さ測定、ガードレールなどの根入れ深さ測定をはじめ、落橋防止装置作成の工場検査業務、ガス管溶接部亀裂調査などを行っております。

2.磁粉探傷検査

画像 橋梁などに用いられる鋼部材を磁化すると部材に磁束が発生し、部材表面及び表面直下に磁束の通過を妨げるきずがある場合は空間に漏洩しきずの両側に磁極が発生し磁場が形成されます。そこに鉄粉にバインダーで蛍光剤を接着した蛍光磁粉、検査液を噴霧し、磁化装置と紫外線照射装置を利用しきずを検出する方法を磁粉探傷試験といいます

 主に橋梁鋼桁溶接部のきずの有無を確認する調査などを行っております。

3.浸透探傷検査

画像 浸透液を試験体の表面に塗布し、きずの内部に十分浸透させた後に表面に付着している余剰浸透液を除去し、白色微粉末の現像剤を使用しきずの内部の浸透液を吸い出し試験体表面に拡大された浸透指示模様を目視により識別する方法を浸透探傷試験といいます。

 主に現場溶接での適合確認検査などを行っております。

4.赤外線検査

画像 赤外線カメラを使用し、建物の外壁などのタイルやモルタル等から放射されている赤外線(熱エネルギー)を赤外線カメラで感知し、躯体のうきの有無などを確認する検査方法です。

 主に建築構造物における、特殊建物定期点検で外壁タイル・モルタルのうきの検出に使用しております。

橋梁の非破壊検査

1.磁粉探傷検査

画像 画像鋼材を磁化させて、磁粉液を鋼材表面及び溶接部に散布し、表面きず部に吸着されて出来た磁粉模様を観察し、その表面きずを識別する検査です。

磁粉模様:きず

2.浸透探傷検査

画像 画像鋼材の表面に染色浸透液を塗布し、開口しているきず内部に十分浸透させた後(浸透処理)表面に付着した余剰浸透液を拭き取り、現像液を吹き付け内部の浸透液を吸い出し(現像処理)表面に出来た浸透指示模様を観察し、表面きずを識別する検査です。

3.渦流探傷検査

画像 画像鋼材の近くに交流を流したコイル(プローブ)を近付け、電磁誘導現象によって鋼材に発生する渦電流の変化を読み取り、鋼材のきずを識別する検査です。

4.超音波斜角探傷検査

画像 画像鋼材の表面から斜めに超音波(横波)を発生させて、鋼材内部のきずを探査する検査です。